二豊味噌協業組合の製造工程

1.原料

みその材料の写真

みそに使用する主原料は大豆、米、麦、食塩です。

大豆はみその旨味を決める大切な原料です。みそに適する大豆の条件としては、(1)大粒、黄白色で光沢があること、(2)煮えやすいこと、(3)炭水化物含量が高いことなどがあります。

米と麦は、みそづくりで最も重要な「こうじ」をつくる原料です。みそに使われる麦は大きく分けて大麦と裸麦があります。その中でも、みその色にくすみを与えるポリフェノールが少ない品種を厳選して、みそに使用しています。

食塩は加えることで腐敗を防ぎ、みその香りや味をつくる微生物(酵母、乳酸菌)の働きやすい環境を整えます。

2.麹づくり

こうじ室

蒸した米や麦に、種こうじ(こうじ菌の元)を散布します。米や麦は最適な時間吸水させ、蒸すことで「こうじ菌」が繁殖しやすい状態にします。そのとき、吸水が不足でも吸水しすぎても、こうじ菌が上手く生育できず、いいこうじができません。

こうじ菌の育ち易い温度・湿度に保たれたこうじ室(むろ)で、約40時間かけてこうじをつくります。一麹二焚三仕込みといわれるほどみそづくりにおいてこうじは最も重要です。フジジンではコンピューターシステムによる制御により、こうじ室の環境を保っています。

3.大豆の蒸煮

大豆の蒸煮

大豆は水に浸し、よく水分を含ませた後、蒸気で蒸し上げます。冷やしたら、すりつぶしておきます。

4.仕込み

仕込みの様子

こうじ、大豆、食塩が混ぜ合わせされ、タンクに仕込まれます。

5.発酵

熟成タンク

蒸した大豆とこうじ、食塩、酵母菌等を均一に混ぜ、タンクに入れて、1ヶ月から半年ほど発酵・熟成させます。寝かせる期間はみそによって異なり、甘口みそは比較的短く、辛口みそは長くなります。

「米こうじ」を使うと「米みそ」に、「麦こうじ」を使うと「麦みそ」に、「米、麦の合わせこうじ」を使うと「合わせみそ」になります。

6.検査

微生物検査

熟成を終えたみそは全て検査を行います。
微生物検査、官能検査、アルコール、色度、塩分などの検査を行い、合格したものが商品となります。

7.包装

充填

一定量のみそを容器に詰めていきます。
金属探知機、ウェイトチェッカーにて検品を行った後、箱詰めされ、商品として出荷されます。

みそ豆知識

Q:家庭での上手なみその保存方法は?

A:なるべく空気に触れないようにして、冷凍庫、もしくは冷暗所に保管してください。

みその保存・保管方法として最も優れているのは冷凍庫に保管することです。みそは塩分が高く、冷凍庫に入れても凍らないため、取り出してすぐに使えます。まとめ買いをされた際にはおすすめです。

保存・保管方法として、開封されたみそはなるべく空気に触れないようにして、冷暗所(出来れば冷蔵庫)に保管することがポイントです。

室温に保存しても変敗、腐敗することや、食中毒菌が繁殖することはありませんが、酸素や温度の影響で褐変(色が濃色に変わる反応)が進行しやすく、香りや味が損なわれます。

Q:毎日みそ汁を飲んで、塩分の取りすぎにはなりませんか?

A:一杯あたり1.5g前後で、他の食品の一回摂取量と比較すると、必ずしも多くありません。

みそは発酵作用が塩によって大きく影響を受けるため、おいしいみそをつくるためには食塩が必要です。

みそはそのまま食べることは少なく、みそ汁として摂取するときの塩分濃度は1%くらいとなります。仮にみそ汁1杯150mlを摂取したときの塩分量は1.5g前後で、他の食品の1回あたりの摂取量と比較すると、みそ汁の塩分は必ずしも多くありません。

また、具材をたくさん入れるなど工夫をすることで1杯分のみその量を減らすことができ、塩分摂取量も少なくできます。さらに、ナトリウムと一緒にカリウムを摂取すると体外に排出されやすくなるので、カリウムを多く含む緑黄色野菜やいも類、海藻類のわかめなどを組み合わせることで、ナトリウムの摂取を抑えることが期待できます。

その他、よくあるご質問にもみそに関する質問があります。ぜひご覧ください。

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